管理人のこと
秋池葉子(あきいけようこ)
Highly Sensitive Personの
お茶会&コミュニティ
東京の下町生まれのHSP/非HSS、秋池葉子です。2013年にHSP寺子屋cafeの発起人として活動を始めた後、2015年より運営を離れ、現在は個人的に活動をしています。
私は小学生の頃から先生に静かな子供と思われていたようです。授業中は積極的に手を上げることもなく、プールは苦手、持久力競争では拍手で迎えられるほど足が遅かった…。
運動会はお弁当が一番楽しみでした。
多くのHSPのように成人してからもその気質は変わらず、職場では理不尽な要求を突きつけられることもしばしばありました。今でも大勢の前で話をするのは苦手です。
どうしても話をしないといけないときは、出来るだけメモを持ちます。
順番が来るまでの間は気持ちを静めるのに一所懸命で、他の人の話はじつはよく覚えていないのですから困ったものでした。
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HSPカフェメリッサ主宰
離婚・再婚と生活環境が変わる中で、これまで数々の会社に勤めてきました。職場ではHSPでない人との付き合いに神経をすり減らす日々を過ごしていました。
要領がいいとは言えない私に会社勤めはきつかったのですが、手に職がある訳でもなく、自分の人生に起業という可能性を考えたこともなかったので、選択肢の少ない状況だったと思います。
辛いのは仕事の内容よりも同僚との付き合いでした。
何度職場を替えても同じような経験をするので、多くのHSPがそう考えるように、次第に私も、自分がどこかおかしいのではないかと思うようになりました。
しかしそう思いながらも、この風当たりの感覚はどこかヘンだという気がしてならなかったのです。どこに行っても(勤めても)同僚と上手くやれないのはもう、不思議をとおり越して疑問でした。
なにかおかしい、と。
もしかしたらそれ(自分)が理由ではないのかも知れないと思い始めた頃、新たに見つけた勤務先で人生最大の荒波を受けました。
ここで心身ともに大きなダメージを受け、そこを辞めてからも外出はおろか、ゴミ出しにも出られないほど強烈な拒否反応が続きました。
これまでにない体と心の状態に精神科のクリニックを訪ねてみると、ひと通り話を聞いたドクターがこう話しました。
『精神的な問題は見うけられないが、世の中には、どういう訳か人を怒らせてしまう人がいます。あなたの場合はそういうものかも知れませんね。』
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『どういうわけか怒らせてしまう人』…
もしかしてそれはHSPのことでは?
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ドクターはちゃんと話を聞いてくれたし、人柄もよさそうでしたが、温かみのない感想に私は寂しさを感じました。しかしこれが世間一般のHSPに対する見方なのでしょう。
日本では医師やカウンセラーでもHSPをあまり認識していないのが現状だと聞いています。ドクターでもそうなのですから、精神的にタフな人たちから見たHSPの印象は想像に難くありません。
実際のところ、私たちは社会生活でかなりのストレスを感じています。当時は気持ちに余裕がなく、今にして思えばという事になりますが、はからずもHSPを正しく知ることと伝えていくことの大切さを実感しました。
HSPというのは、アメリカの心理学者でセラピストのエレイン・N・アーロン博士が定義した概念を言います。病気ではありませんが、「非常に感受性が強く敏感」な気質体質を持つ人のことです。
その繊細な気質を肯定的に、価値あるものとして捉えた言葉が「HSP」です。
2000年12月にアーロン博士の著書『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』の翻訳本が日本で出版されて、HSPは初めて私たちの知るところとなりました。
アーロン博士のWebサイト(日本語サイト)にHSP自己診断テストが掲載されています。私は23の設問のほぼすべてにYESが入る、「非常に感受性が強く敏感な気質体質を持つ人」です。
博士の本『ささいなことにも…』に出会い、実際にそれ(HSP)を受け入れ、自分なりの身のほどこし方が分かるようになるまでには長い時間が必要でした。
この本を読んで私は気持ちがずい分楽になったものです。
「自分はHSPだ」と分かれば、どこにどう気をつければいいか、具体的に見えてきます。
マーティ・O・レイニーの著書 「内向型を強みにする」では、外向型の人のエネルギー源は太陽電池であり、内向型の人は充電式のバッテリーであると例えられています。
そして、エネルギーを回復させてくれる刺激の少ない環境こそが、内向型の人の居場所であるとも書いています。
自分の経験で言うと、これに静けさと共感が加わってまた歩き出そうという気持ちになるのです。
HSPイコール内向的であるとは限りませんが(HSPには内向型もいれば、外向型の気質を持つ人もいます)、私たちが人生を快適に送るうえで、共感できる仲間作りは無くてはならないものだと思います。
こうして私は自分の中のHSPに向き合うことを決めたのです。HSPがいきいきと暮らす世の中はバランスの取れた社会です。
会社勤めに限界を感じて何も手につかない状態が続いていた頃のこと、交流会を通じてHSPと出会い、話をするうちに、気持ちが解れていくのを感じました。
この出会いがHSPの交流を広げ、正しい情報を発信していきたいという私の想いを後押しします。
自分の敏感さに
誇りを持ちましょう
しおれた植物が水を必要とするように、共感力の高いHSPは、質の良いコミュニケーションを必要としています。
仲間と話をして、聞いて、交流を深めて、まずは自分から元気になってください。あなたはひとりではないのです。